2015年7月6日月曜日

アロサウルス(「恐竜100万年」版)

 アロサウルス(「恐竜100万年」版)
作品サイズ 高さ 20cm

ハリーハウゼン映画のアロサウルスと言えば、グワンジとこの100万年版アロ。主役という事もあってか人気&知名度はグワンジのほうがあるようですが、私は子供の頃からずっと100万年派です(勿論、グワンジも好きですが)。口角の上がった口や目つきに悪役らしい厭らしさ&格好良さが満ちています。あと、微妙に(良い感じに)小さいのも良いですね。人間が何とか一人で倒せるという。「ジュラシック・パーク」のラプトルやティラノ以前では人類が眼にした一番怖い恐竜だったんじゃないかな、と。

 口は開口・閉口を変えられるようにしています。

ちなみに、ハリーハウゼンの商業作品にティラノサウルスって出て来ないんですよね。師匠のウィリス・オブライエンとの共作?の「動物の世界」には出て来ますが、個人的にはあれはハリーハウゼン恐竜に入れるのが微妙な感じ。



「100万年」や「グワンジ」の恐竜をデザイン・製作したのはロンドン自然史博物館の恐竜模型を手がけたアーサー・ヘイワード。博物館の模型を手掛けていただけあって、非常に説得力のある造形だな、と造ってみて改めて実感。かつ、それにハリーハウゼンのアニメート&演技が加わり、まさに生きている恐竜でした。この辺りは、ジュラシック・パークのティラノサウルスのマケットを(上層部の恐竜を判っていない要望に対抗しながら)製作し、後日、古脊椎学会から復元模型で賞を貰ったマイケル・ターシックと、ジュラシック・パーク製作現場で唯一恐竜の動きを演出出来る知識と経験があったフィル・ティペットの組み合わせを彷彿させます。そのティペットはハリーハウゼンのバースデイお祝いムービー作ったりしてますしね。


原型師の仕事を始めた時に、いずれハリーハウゼン映画のモンスターの商品原型を作って、それを持ってご本人に会う、というのが夢の1つでした。原型製作までは叶いましたが、ご本人には会う事は出来ませんでした。ですので、2013年のSVP(古脊椎動物学会)での、その年に亡くなられた氏への追悼では、いろいろと感慨深いものがありましたが、恐竜・古生物復元を自分なりに真剣にやっていた御陰でこういう場に立ち会えたんだろうな、とも。