2013年4月26日金曜日

タンバティタニス(丹波竜)・2013年版模型

タンバティタニス・アミキティアエ
 Tambatitanis amicitiae
 (丹波竜)
2013年版模型
丹波竜化石工房にて常設展示)

作品サイズ 120cm
縮尺 約1/10

兵庫県丹波市で見つかった竜脚類・通称”丹波竜”の想像模型です。監修は、丹波竜の発掘・研究を行われている兵庫県立・人と自然の博物館・三枝春生氏。この模型は、2013年3月に開催された「ひょうご恐竜化石国際シンポジウム」にあわせて公開。また、そのシンポジウムでは、模型製作に関して私も発表者として参加しました。





■製作工程
今年3月の、ひょうご恐竜化石国際シンポジウムにて
発表したスライドデータからの抜粋です。


資料集め。
もちろん、監修の三枝先生のイメージする姿を形に
するのが目標ですが、それを理解するためにも
あらかじめ自分で調べられる事は調べておきます。
左は竜脚類に関する書籍、右はこれまで私が撮影した
竜脚類展示の画像をファイルしたもの。


復元のイメージを明確にするために
監修の三枝先生に提出した、参考論文リスト。
もちろんこれに様々な資料が加わっていきます。




小田隆さん製作の全身骨格図製作よりも
模型製作が先行したため、まずは三枝先生が
製作されていた骨格図を元に作業スタート。



簡単なイラストを描きます。


それを元に芯となる簡易な骨格を製作。
画像は、胴体部や前後肢の長さを確認中。


竜脚類は、首の角度がやはり難しいところ。
芯の段階でも幾つかのパターンを検討。



"Neck Posture in Sauropods"
(Andreas Christian and Gordon Dzemski)の研究を
ベースに首の角度を決定。




肩甲骨の傾きも、今回時間を掛けて検討した箇所。
肩甲骨の傾き・位置は背中の傾きも左右し、それは首・尻尾の角度にも
影響します。つまり全身のシルエットを決める重要な要素の一つと
言って良いでしょう。
今回は、芯の段階で肩甲骨と前肢を胴体と
別パーツにしておき、実際に模型上で検討して決定。
画像では、別パーツになっている肩甲骨・前肢が外されている状態。



頭骨を製作。
頭部は、骨格図のものではなく、近縁種を考えられる
恐竜の中で頭骨の保存状態の良いタプイアサウルスを
ベースにしています。



 頭部に肉付け。
この時点では眼にバードカービング用のグラスアイを使っていますが、
サイズと光彩の色を検討し、後に別の素材に変更しています。




芯が完成。






筋肉を付けていきます。
筋肉の付き方、量等も監修して貰いながらの作業。




皮膚のディテールを入れてきます。
 


途中、直接見ていただいての監修。



首について。鳥を参考に気管の太さなどを検討。


造形作業は終了。



塗装を行い、完成です。




ウタツサウルス(2013)

ウタツサウルス ハタイイ
Utatsusaurus hataii

作品サイズ 80cm
作品縮尺 約1/4

東北大学の依頼で製作した作品です。
監修は魚竜の研究で著名な、藻谷亮介先生(カルフォルニア大学デービス校)
藻谷先生の指示の元、従来の復元に比べ、頭骨の形状などに若干の変更が加えられています。
この作品は、現在は南三陸町・ 歌津コミュニティ図書館に展示されています。

2013年4月3日水曜日

ヌマタネズミイルカ(2010) 

ヌマタネズミイルカ(和名)

学名 ヌマタポカエナ・ヤマシタイ
    Numataphocaena yamashitai

北海道・沼田町化石館の展示用に製作した作品です。
現生のイルカ・クジラに比べ、首を動かす事が出来たようです。
前肢のヒレが大きいのも特徴です。



















アミノドン(2009)

アミノドン
Amynodon sp.

作品サイズ 約30cm



 北海道の沼田町化石館の展示用復元模型として製作したものです。
アミノドン科は原始的なサイの仲間なのですが、図鑑や資料などでアミノドン科の代 表として紹介されるのはアミノドンではなく、アミノドン科の中でも進化した形態を持つメタミノドン。様々な特徴から半水生の動物として表現される事が多い です。それもあって、アミノドン全体も半水生とされる事が多いようなのですが、今回の模型製作にあたり集めた資料から判断するに、アミノドンがメタミノド ンに比べ四肢が長い事、また頭骨の形状もかなり違う事、アミノドンがアミノドン科の中でも原始的とされている事から、半水生の特徴とされるずんぐりとした プロポーションでなく、アミノドン科に近いバクを参考に復元にしました。
記述によっては、沼田で見つかった標本をAmynodon watanabeiと している物もあり、それもあえてアミノドン属としての復元に拘った理由でもあります。ただし、メタミノドンとのプロポーションの差異に関しては、私の個人 的な考えでもあり、また根拠となる論文に当たれた訳でもなく、さらに沼田産の標本も下顎の一部のみである事から、この復元の方向性はあくまで可能性の一つ なのです。