2012年12月8日土曜日

ケントロサウルス (2012)

ケントロサウルス アエティオピクス
Kentrosaurus aethiopicus
ジュラ紀後期
アフリカ

作品サイズ 全長54cm
縮尺 約1/10

 ステゴサウルスと並んで「剣竜の仲間」として紹介される事の多い恐竜です。 全長は大型で推定5m程度とされ、ステゴサウルスほど大きく無かったと考えられています。また、背中の板&棘の大きさや並びにもステゴサウルスとの差異があります(というか、ステゴサウルスが剣竜の中でも特異なのですが)。




















 (ドイツ・チュービンゲン大学にて2012年撮影)
ケントロサウルスと言えば、長らくこのスタイルの骨格がお馴染みでしたが、2000年代に入りベルリン自然史博物館の骨格が組み直されました。
 

 (ドイツ・ベルリン自然史博物館にて2011年撮影)
 今回は、この骨格とH.Mallisonによる論文を主な参考に製作しています。 但し、H.Mallisonの復元では腰にある棘は、今回の作品では肩にあったという説で造形しています。




 :
主な参考資料
全身のプロポーションに関して
・"CAD assessment of the posture and range of motion of Kentrosaurus aethiopicus HENNIG 1915"  Mallison, H. (2010).(Swiss Journal of Geosciences online first)

・尻尾の筋肉量・太さに関して
 "Defense capabilities of Kentrosaurus aethiopicus HENNIG 1915. "
Mallison, H. (Palaeontologia Electronica)

・前肢の復元に関して
"Evidence for a sauropod-like metacarpal configuration in stegosaurian dinosaurs"
PHIL SENTER( 2010). ( Acta Palaeontologica Polonica)

"New finds of stegosaur tracks from the Upper Jurassic Lourinhã
Formation, Portugal"
OCTÁVIO MATEUS, JESPER MILÀN, MICHAEL ROMANO, and MARTIN A. WHYTE(2011)
( Acta Palaeontologica Polonica)


 恐竜・古生物模型ギャラリー




2012年9月15日土曜日

グアンロン(2012)

グアンロン ウカイイ
Guanlong wucaii
ジュラ紀後期
中国

作品サイズ 40cm
縮尺 1/8

















 ティラノサウルス類の中でも原始的な恐竜と言われています。羽毛に関しては、全身にもっと羽毛があっても良いのですが、今回の作品では首から背中、それに腕部分に痕跡的に羽軸が残っている、という表現にしました。後脚の膝から下は、もう少し太めにするべきだったかも知れません。

 :
主な参考資料

"Scientists Discover Skeletons Of The Oldest Tyrannosaur"
  ScienceDaily (Feb. 9, 2006)

・「恐竜博2009 砂漠の奇跡!!」 公式ガイドブック

 恐竜・古生物模型ギャラリー

2012年8月26日日曜日

ストルティオミムス(ストルシオミムス) (2009)

ストルティオミムス アルトゥス
白亜紀後期 北米

作品サイズ 全長40cm
縮尺 約1/10














































































姿が似ていることから、俗に「ダチョウ型恐竜」とも呼ばれる恐竜です。肉食恐竜が多く属する獣脚類の仲間ですが、このストルティオミムスやその仲間は雑食の可能性が示唆されています。

この作品を製作した時(2009年)には、羽毛は胴体回りだけという表現にしましたが、もっと首や腕、後脚にも羽毛のある表現でも良かったかも知れません。

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2012年7月31日火曜日

プロバクトロサウルス (2010)

プロバクトロサウルス ゴビエンシス
Probactrosaurus gobiensis
作品サイズ 40cm
縮尺 1/10 
 

























当初はイグアノドン類と考えられていましたが、現在は原始的なハドロサウルス類とされています。つまり、系統的にはイグアノドンよりもランベオサウルスに近縁という事になります。



プロバクトロサウルス全身骨格
御所浦白亜紀資料館・2010年夏期企画展にて撮影)

 :
 主な参考資料

・”On Asian ornithopods (Dinosauria: Ornithischia). 4.
ProbactrosaurusRozhdestvensky, 1966”
DAVID B. NORMAN

・「最後の恐竜王国(1992)」 公式ガイドブック
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2012年7月13日金曜日

ヒプシロフォドン (2012)

ヒプシロフォドン フォクシィ
Hypsilophodon foxii
作品サイズ 33cm
縮尺 1/3























ヒプシロフォドンといえば、70年代までは「木登り恐竜」という事で一般的にも知名度の高い恐竜でした。その後、その木登り説は否定され、それと共に知名度も下がってしまったように感じます。また、背中に装甲板があった、という説もありますが、今回は、その装甲板はそれほど大きく無く、目立つものでは無かった、という説に基づき、特に外見に反映させていはいません。

地味な外見の印象のヒプシロフォドンですが、意外に見落とされがちな特徴があります。
それは、眼の上部にある突起です(画像、矢印)

















この突起が眼の上部覆う部分の基部と考え肉付けすると、「悪そうな目つき」になる可能性があります。この突起はヒプシロフォドン以外には、テスケロサウルス等の原始的に鳥脚類、またイグアノドンやカンプトサウルスにも見られます。凶暴なイメージの強い獣脚類には、こういう突起は見られないので、ヒプシロフォドンやイグアノドンのような植物食恐竜のほうが、一見すると「怖そうな顔」に見えたかも知れません。
一方で、同様な突起は現生のオオトカゲにも見られるので、眼球の大きさと突起との位置関係では、オオトカゲに似た目付であった事も考えられます。


:
主な参考資料

 "The ‘dermal armour’ of the ornithopod dinosaur Hypsilophodon from
  the Wealden (Early Cretaceous: Barremian) of the Isle of Wight: a reappraisal" 
Richard J. Butler, Peter M. Galton

"The Dinosauria" (2nd ed.)
 恐竜・古生物立体造形ギャラリー

2012年5月4日金曜日

ヴェロキラプトル (2012)

ヴェロキラプトル モンゴリエンシス
 Velociraptor mongoliensis 
作品サイズ 全長50㎝
縮尺 約1/4

前肢の羽根は、腕の部分に現生の鳥類の風切羽根の根元に似た突起が見つかっている事から、それを元に風切羽根状の羽根を付けています。これほど綺麗な羽根だったかどうかは分らないのですが、ディスプレイに使っていた、という想定にしています。ダチョウのように、もっとバサバサの状態だったかも、とも想像していますが。

羽毛恐竜の場合、最近では、シッポの先にも尾羽が付けられる事も多く 見られますが、今回は他の恐竜の尾骨の研究を参考に、尾羽はない表現にしてみました。


主な参考資料

・前肢の風切羽根について

 "Feather Quill Knobs in the Dinosaur Velociraptor"
  Alan H. Turner, Peter J. Makovicky and Mark A. Norell. Science  (2007)

"COMPARISON OF FORELIMB FUNCTION BETWEEN DEINONYCHUS AND BAMBIRAPTOR (THEROPODA: DROMAEOSAURIDAE)"
PHIL SENTER
Journal of Vertebrate Paleontology (2006)

・尾羽・尾骨について
"New Oviraptorosaur (Dinosauria, Theropoda) From Mongolia: The First Dinosaur With A Pygostyle". 
 Barsbold, R., Osmólska, H., Watabe, M., Currie, P.J., and Tsogtbaatar, K. (2000)
Acta Palaeontologica Polonica, 
 (Hirokazu Tokugawa  恐竜・古生物立体造形ギャラリー)


2012年4月21日土曜日

エウヘロプス(2011) Euhelopus

 エウヘロプス ツダンスキィ (2011年作品)
Euhelopus zdanskyi

作品サイズ 全長約55cm
縮尺約 1/20














スウェーデン・ウプサラ大学・進化学博物館からの依頼で製作したものです。
現在は、進化学博物館にてエウヘロプス標本と共に展示されています。 ここで紹介の画像も、その展示の様子を送って頂いたものです。

主な参考資料 

エウヘロプスに関して
  ・"Redescription and reassessment of the phylogenetic affinities of Euhelopus zdanskyi (Dinosauria:Sauropoda) from the Early Cretaceous of China".
Wilson, Jeffrey A.; and Upchurch, Paul

・"Dinosaurian remains from Mengyin, Shantung"
C. C. Young.


竜脚類の首に関して
 ・"Reconstruction of the Thoracic Epaxial Musculature of Diplodocid and Dicraeosaurid Sauropods"
Daniela Schwarz-Wings

左右の歩幅等に関して
・"BURLY GAITS: CENTERS OF MASS, STABILITY, AND THE TRACKWAYS OF SAUROPOD DINOSAURS"
DONALD M. HENDERSON

頭部の角度に関して
・"Structural Extremes in a Cretaceous Dinosaur"
Sereno PC, Wilson JA, Witmer LM, Whitlock JA, Maga A, et al.

前後肢の爪の数等に関して
・「THE SAUROPODS」"Steps in Understanding Sauropod Biology" Joanna L.Wright

その他
 ・「THE DINOSAURIA」(second edition)

・「アジア恐竜時代の幕開け-巨大恐竜の進化-」
福井県立恐竜博物館 2011年特別展図録

 (Hirokazu Tokugawa  恐竜・古生物立体造形ギャラリー)

2012年4月18日水曜日

エウロパサウルス Europasaurus

エウロパサウルス ホルゲリ (2011年作品)
Europasaurus holgeri

作品サイズ 全長60cm
スケール 約1/10





















ドイツのDinosaurier-Park Muenchehagenで募集されたエウロパサウルス・アートコンテストで選外佳作(Honorable Mentions)になった作品です。
エウロパサウルスは、大型竜脚類のブラキオサウルスに近縁(地理的にはギラッファティタン(ブラキオサウルス)・ブランカイにより近縁かな?)と言われていますが、当時の島に生息していたため島嶼性、つまり大人でも全長6m程度と、小型化していた種類と考えられています。


 (「世界最大の恐竜博2006」にて撮影)

何気に苦労したのがオマケの翼竜。エウロパサウルスと全く同じ地層からははっきりと種類や姿が断定出来る翼竜は出ていないようだったので、なるべく近い時期・地域から発見されている翼竜を調べる事になります。で、今回のズンガリプテルス型の姿を選んだのですが、ここで間違えてたらヤバいな~とエウロパサウルス本体の事よりも不安(笑)。結果的にはコンテスト上位陣も同じような選択をしており、安心しました。というか、上位陣はそれくらいの考証は基本というレベルです。

本当はベースももっと凝りたかったんですが、時間とドイツへの作品輸送のための強度を考えると難しかったんですよね。残念です。このコンテストを通じて、ドイツの古生物研究者さんの知り合いも増えましたし、一時的とは言え、ドイツに自分の作品が置かれていた、というのは嬉しいものです。

 :
主な参考資料

エウロパサウルスについて
The 3D skeleton exhibition at "The Gigantic Dinosaur Expo 2006" in Japan, and the official guide book.
"Bone histology indicates insular dwarfism in a new Late Jurassic sauropod dinosaur" Sander, P. M., Mateus, O., Laven, T., Knötschke, N.

背中の筋肉
"Reconstruction of the Thoracic Epaxial Musculature of Diplodocid and Dicraeosaurid Sauropods"
Daniela Schwarz-Wings

前後肢の爪の数、形状等
"steps in understanding sauropod" joanna L. Wright

その他
"Pneumaticity and soft−tissue reconstructions in the neck of diplodocid and dicraeosaurid sauropods"
DANIELA SCHWARZ, EBERHARD FREY, and CHRISTIAN A. MEYER

翼竜
"The first dsungaripterid pterosaur from the Kimmeridgian of Germany and the biomechanics of pterosaur long bones" MICHAEL FASTNACHT


(Hirokazu Tokugawa  恐竜・古生物立体造形ギャラリー)

2012年4月17日火曜日

スミロドン Smilodon (2012)

スミロドン・ファタリス
Smilodon fatalis

作品サイズ 約22cm  
縮尺 約1/10
「サーベルタイガー」や「剣歯虎」という呼び名で有名ですが、ネコ科ではあるものの、現生のトラやライオンが属するヒョウ(パンテラ)属とは別のスミロドン属の動物です。
スミロドン属の中にも複数の種類があり、 今回はファタリス種の骨格を元にしています。他には、より大型のスミロドン・ポプラトル等がいます。














一見すると、トラやライオンに大きな牙が生えているだけのように見えますが、頭骨の形状や体のプロポーション、シッポの長さ等、トラやライオンとの違いがあります。今回も、その微妙な違い、そして牙以外のスミロドンらしさの表現を目指しました。
模様に関しては、大型ネコ科のほとんどが模様を持っています。ライオンも、本来模様を持っていた先祖から進化の過程で模様を失った、と考えられているようです。その先祖の頃の模様の名残なのか、ライオンの子供の頃には薄い模様があります。今回は、ライオンほどでは無いものの,模様は少なめだったのでは、と想像し、 ライオンの子供の模様を参考にしました。

























製作途中の画像>こちら

主な参考資料
・「The Big Cats」 
・「新版 絶滅哺乳類図鑑」


(Hirokazu Tokugawa  恐竜・古生物立体造形ギャラリー)