2016年7月4日月曜日

クリダステス (2016)

クリダステス・リオドントゥス
Clidastes liodontus

模型サイズ 35cm
縮尺 約1/10

クリダステスはモササウルス類の中でも小〜中型の種類。骨格レプリカや展示が国内でも比較的多いモササウルス類でもあります。

 モササウルス類というと、どれも同じような姿という印象がありますが、頭部は勿論、手足の鰭の形状や胴体とシッポの長さの比率など、それぞれに特徴があります。クリダステスはモササウルス類の中では胴が長いプロポーションが特徴の一つ。手足の鰭は短めのタイプになります。参考>ティロサウルスプロトサウルス

 
今回の模型も、前回のプラテカルプス に続き、モササウルス研究者の小西卓哉先生(シンシナティ大学)にアドバイスを頂きました。色に関しては、モササウルスや魚竜の色が黒褐色だった可能性が示唆されていますが、今回の模型では展示での使用・照明等を考慮し、少し明るめの基本色に黒・褐色で模様を入れる、という表現にしています。

クリダステス骨格復元レプリカ(きしわだ自然資料館




主な参考資料

"Systematics and Morphology of American Mosasaurs"
Dale A. Russell(1967)

"Convergent Evolution in Aquatic Tetrapods: Insights from an Exceptional Fossil Mosasaur"
 Lindgren, J.; Caldwell, M.W.; Konishi, T.; and Chiappe, L.M. (2010).

・尾鰭の復元について
"Soft tissue preservation in a fossil marine lizard with a bilobed tail fin".
Lindgren, J.; Kaddumi, H. F.; Polcyn, M. J. (2013).

・ウロコの形状について
"Three-Dimensionally Preserved Integument Reveals Hydrodynamic Adaptations in the Extinct Marine Lizard Ectenosaurus (Reptilia, Mosasauridae)"
Johan Lindgren ,Michael J. Everhart,Michael W. Caldwell(2011)


2016年3月29日火曜日

アノマロケリス(2016)


 アノマロケリス アングラータ
Anomalochelys angulata

作品サイズ 全長 16cm
縮尺 約1/6

 北海道・穂別町(現むかわ町)で発見された
白亜紀後期のリクガメです。学名の由来にもなった
甲羅の前部の1対の突起が一番の特徴です。
首は甲羅の中に引っ込める事が出来るのですが、
頭は甲羅の中には入れられないと推測され、その頭の防御も
甲羅の突起の役目の一つと考えられます。
また、中国で発見されているアノマロケリス属と考えられる
化石に残された頭骨では、頭の上部が比較的頑丈になっており、
甲羅の突起でカバー出来ない頭部の上面の防御に
なっていたとも推測されます。

甲羅の突起が目立ちますが、カメらしく無い頭骨形状
(カメとしては吻部が長く、眼の位置がより後ろにみえます)や、
腹甲の甲板線の走り方等に独特の特徴があります。



模型製作にあたり、 アノマロケリス アングラータの
記載・命名者であり、「カメのきた道」の著者でもある
平山廉先生に沢山のアドバイスと貴重な資料を頂きました。
 また、カメの特徴の捉え方、カメらしさのツボ等は
カメ造形の経験の多いアクアプラント・守亜さん、
鰐亀流工房・えのさんにアドバイスを頂きました。







アノマロケリス標本展示(穂別博物館




2015年11月26日木曜日

パラサウロロフス(2015)




パラサウロロフス・ワルケリ
Parasaurolophus walkeri
 作品サイズ 全長45cm
縮尺 約1/20



特徴的なトサカの長さ・形状の違いはオス・メスの違いという
が発表されています。 今回はトサカの長いオスとされる 
標本・骨格を元に模型を製作しています。


ドイツ・ゼンケンベルグ自然史博物館にて2011年撮影



アメリカ・フィールド博物館にて2007年撮影



2015年10月2日金曜日

アロサウルス(2015)

アロサウルス・フラギリス
Allosaurus fragilis
作品サイズ 52cm  
縮尺 1/16


これまで博物館で撮影したアロサウルスの中から
海外の物を主に紹介。

 
東ユタ大学・先史博物館にて2014年撮影。


  


 


 
 最も保存状態の良いアロサウルス頭骨の1つとか。
今回の作品でも参考にしました。

 
サウロファガナクス。
大型のアロサウルスでは、という説もある恐竜。


東京・国立科学博物館のアロサウルス。
日本で最初に展示された恐竜骨格で、頭骨以外は
実物化石で組まれています。
当初は旧復元(所謂ゴジラ立ち)でしたが、
尻尾を上げた復元に改修され、2015年のリニューアルで
常設展示に戻って来ました。


2015年9月13日日曜日

ランフォリンクス(2015)


ランフォリンクス・ムエンステリ
Rhamphorhynchus muensteri
作品サイズ 約22cm
縮尺 約 1/3

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ランフォリンクス標本画像 
(ドイツ・ジュラ博物館にて2012年撮影)



主な参考資料



翼竜の謎-恐竜が見あげた「竜」
(福井県立恐竜博物館・特別展図録)

Constraints on the wing morphology of pterosaurs
 (Colin Palmer, Gareth Dyke,2011)

The extent of the pterosaur flight membrane
 (ROSS A. ELGIN, DAVID W.E. HONE and EBERHARD FREY. 2009)


2015年8月4日火曜日

パラフィソルニス(恐鳥)(2015)

パラフィソルニス・ブラシリエンシス
Paraphysornis brasiliensis
作品サイズ 頭頂高 約23cm(ベース部除く)
縮尺 約1/10

いわゆる「恐鳥」と言われる、新生代に現れた大型の地上性鳥類の1種です。代表的なのはフォルスラコス属(私の子供の頃はフォロラコスでしたが、現在は無効名にされているようです)ですが、より大型で復元骨格まである種となると、このパラフィソルニスになってしまいます。大型の恐鳥というとケレンケンやブロントルニスはパラフィソルニス以上の大きさと推測されていますが、頭骨等のごく一部しか発見されていないためか、まだ全身骨格の復元はされていないようです。といっても、パラフィソルニスもどれくらいの化石を元に骨格が復元されたのかは判りませんでしたが。


前肢の羽根についてですが、復元骨格を見る限りパラフィソルニスやその他の中〜大型の恐鳥の仲間の前肢の骨は、かなり小さく復元されています。現在の大型地上性鳥類と比べると、ダチョウやレアのような飛べなくとも風切羽根が残っているものよりも、ヒクイドリやエミューに近い小ささで、この小ささでは体の羽毛にほぼ埋もれていたのでは、と考えてみました。今回は風切羽根は表現せず、ヒクイドリを参考に翼の痕跡として羽軸のみを表現しています。同種・もしくは異性へのアピールは、前肢の羽根を広げるのではなく、大きなクチバシを使ったのでは、とも想像しています。


主な参考資料
・Alvarenga, Herculano M. F. & Hofling, Elizabeth (2003): Systematic revision of the Phorusrhacidae (Aves: Ralliformes). Papeis Avulsos de Zoologia 43(4): 55-91
 

・「Extinct Animals An Encyclopedia of Species that Have Disappeared during Human History」Ross Piper
 

「Magnificent Mihirungs」
オーストラリアの絶滅した大型の飛べない鳥・ドロモルニスに関する本。ドロモルニス類以外の絶滅した大型地上性鳥類に関する記述もあり、参考になります。

 

・「南米に君臨した巨大肉食鳥」Larry G.Marshal
別冊日経サイエンス「地球を支配した恐竜と巨大生物たち」収録


2015年7月25日土曜日

ミラガイア (2015)

ミラガイア・ロンギコッルム 
Miragaia longicollum
作品サイズ 45cm
模型縮尺 1/12

ステゴサウルス類の中でもステゴサウルスに近い恐竜で、またステゴサウルスに次ぐくらいの大型種でもあります。肩から先の前半身しか見つかっていませんが、発表された時は、竜脚類と同じくらいの数の首の骨を持つことで話題になりました。またダケントルルスと同じ恐竜である、という説もあります。

今回は前肢の爪は2本、後肢の爪は内側の1本のみに しています。前肢についてはアータル恐竜博物館のステゴサウルスについての報告書を、後肢についてはギルモアのステゴサウルスの1914年の論文を参考にしています。また、その他、首の板の並び等について、ステゴサウルス類の研究をされている林昭次氏に幾つかのアドバイスを頂きました。